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調達マネジメント計画書とは何か?

2020年6月5日

調達マネジメント計画書とは

調達マネジメント計画書とは、プロジェクト中にプロジェクト・チームが所属する組織外から物品やサービスの購入を行う場合、その方法や方針を定めたものです。
PMBOKでは調達マネジメントの計画のプロセスの中で作成され、プロジェクトマネジメント計画書の構成要素の1つでもあります。

調達マネジメント計画書の構成

調達マネジメント計画書には以下のような内容を記述していきます[1]PMBOK第6版、475頁を参考に作成。

  • 調達活動のスケジュール
  • 調達評価メトリックス
  • 役割と責任
  • 制約条件・前提条件
  • 支払いが行われる法的管轄と通貨
  • 独自見積りについて
  • リスク・マネジメントの課題
  • 参加が見込まれる納入者

ここからはこれらの内容について解説していきましょう。

スケジュール

調達マネジメント計画書には、調達活動のスケジュールを記載していきます。
調達活動がプロジェクト当初に策定したスケジュールに影響を及ぼすという点に注意が必要です。
例えば、プロジェクト当初は2ヶ月後にシステム開発に着手する予定であったとしても、ベンダーの選定に3ヶ月の期間を要する場合、スケジュールの変更が必要となります。
そのため、調達スケジュールを考えることも重要ですが、それによりプロジェクト全体のスケジュールが受ける影響も把握し、必要に応じ、プロジェクト全体のスケジュールを更新していきます。

調達評価メトリックス(納入業者の選定基準)

調達評価メトリックスとは、簡単に言いかえれば「調達を行う納入業者の選定基準」です。
納入業者は一元的な評価ではなく、複数の基準を設けて決定していきます。
例えばソフトウェア開発を依頼するベンダーの選定であれば、以下の項目をそれぞれ10点満点で採点し、総合得点で評価するなど、多面的で定量的な評価を行うことが大切です。

  • 業務への理解
  • 機能要件への充足度
  • 非機能要件への充足度
  • 提案の実現可能性
  • プロジェクト遂行力
  • 実績
  • 見積り金額

また、保守・更新作業など、長期的な依頼を行う場合は、CMMI(能力成熟度モデル統合)を意識し、組織の成熟度がどのレベルにあるのかも調査しておくとよいでしょう。

役割と責任

調達におけるプロジェクト・メンバーの役割および担う責任を記述していきます。
納入業者との折衝を行う担当者のみならず、納入業者との間で生じるトラブルに係る法律問題の担当者も定めていきます。
役割と責任を明確にした後、その状況をRACIチャートにまとめておくとよいでしょう。

制約条件・前提条件

調達に伴う制約条件や前提条件も調達マネジメント計画書に記載していきます。
制約条件には、法律や地理的な制約などが挙げられます。前提条件としては、予算やスケジュールが挙げられるでしょう。

支払いが行われる法的管轄と通貨

グローバル化が進展する中、調達先の物品やサービスが海外であるということも少なくありません。
例えば、Webアプリケーションを開発する際に、サーバーやCDNなど、Amazonが提供するAmazonWebService(AWS)のサービスを使用することがあります。
この場合、AWSは国内法(つまり日本で契約したら日本の法律)準拠という方針をとっていますが、支払いはドルになります。
調達を行う際は、このような支払いが行われる法的管轄と通貨を確認しておかなければ、思わぬところでトラブルになりかねないので、調達マネジメント計画書に明記しておく必要があります。

独自見積りについて

事前の情報収集によって独自見積りが作成された場合は、その情報を記載していきます。
独自見積りは調達活動の一つの目安となり、入札などの際に提出された見積りに独自コスト見積りの金額と大きくかけ離れたものがある場合、その見積りを提出した納入候補者が作業範囲を誤っていることもありますが、調達を行う組織が作業範囲を見誤っている可能性もあるため、注意が必要です。

リスク・マネジメントの課題

ここでは調達の際に発生するリスクを記載していきます。
調達に潜むリスクの一例には以下のようなものがあります

  • ベンダーにとって非現実的なスケジュールと予想されるコスト
  • 配送の潜在的な遅延とコストとスケジュールへの影響
  • 最終製品が必要な仕様を満たしていない可能性

上記の内容は、一例にすぎませんが、こうしたリスクに対してどのように対処するのかをまとめ、調達マネジメント計画書に記載するとともに、リスク登録簿にも追記していきます。

参加が見込まれる納入者

ここでは参加が見込まれる納入者をリストアップします。
例えば過去に取引のあった業者や名刺をもらった業者など、調達の候補先のリストとも言えます。
いざ実際に調達を行うという時にもたつかないためにも、事前に納入業者の情報をまとめておいたほうがスムーズにプロジェクトを進めることができます。

参考